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福祉作文コンクール

当財団では、神奈川県社会福祉協議会と神奈川県共同募金会が主催する、小・中学生を対象とした「神奈川県福祉作文コンクール」を後援しています。
この作文コンクールは、次世代を担う子供達が助け合いや思いやりの心を育み、誰もがお互いを支え合う 「ともに生きる福祉社会」が実現するように願い、毎年行われているものです。
地区審査から県1次審査を経て、県最終審査で選考された最優秀賞16編(小・中学校各8編)の内それぞれ1編を当財団理事長賞として『日揮社会福祉財団ふれあい賞』の名称で表彰しています。
2024年度(第47回)の表彰者と作文を紹介致します。
神奈川県福祉作文コンクール紹介ページはこちら>>

 
『日揮社会福祉財団ふれあい賞』
小学生の部   「手話教室が教えてくれたこと」
   横浜市立平戸小学校  六年 森山 和奈 さん
中学生の部   「障害者と生きる」
   秦野市立北中学校   二年 福本 雅治 さん

小学生

小学生の部
「手話教室が教えてくれたこと」
横浜市立平戸小学校
   六年 森山 和奈

 「耳の不自由な方たちは、大丈夫かな。」
 今年の一月一日に起きた、能登半島地震の被災地の様子や避難所の様子をテレビで見てとても心配になりました。昨年、戸塚区社会福祉協議会の手話体験講座を受講し、耳の不自由な方は、外見では耳が不自由とは分かりにくく、困っていても周りの人に気づかれなかったり、災害が起きたときは、正しい情報が得られないなどで、とても不安な思いを持っているということを学んだからです。もし災害が起きても、手話が上手にできたら、耳の不自由な方の力になれるかもしれないと思い、手話教室に通うことにしました。
 手話教室で学んだことが、二つあります。一つ目は、「自信を持ってコミュニケーションすることの大切さ」です。正しい手話を覚えていないと、正しく伝わらなかったり、全く別の意味になってしまいます。あいまいな手話表現をせず、自信を持って表現できるよう、動画やテキストでしっかり手話を身につけたいです。二つ目は、「相手のことを思いやりながらコミュニケーションすることの大切さ」です。私がうまく手話の表現ができなくて不安になっていたとき、手話教室の先生が、優しい笑顔でていねいに教えてくれたり、明るい笑顔ではげましてくれました。言葉はなくても、表情から先生の気持ちが伝わり、心が温かくなりました。相手を思いやることで、自然と気持ちは表情に表れるのだと気づかせてくれました。
 手話教室は、手話だけでなく、コミュニケーションをする上で大切なことも教えてくれました。毎日の生活にも、活かしていきたいです。そして、災害はいつ起こるかわからないからこそ、これからも手話の勉強を続けたり、周りの方たちに目を配り、相手を思いやる気持ちを持ち続けていきたいです。

中学生

中学生の部
「障害者と生きる」
秦野市立北中学校 
 二年 福本 雅治

 私の父さんは障害者です。三年前に倒れて高次脳機能障害になりました。初めは、私のことすら覚えていなくて、すごくショックでした。普通の生活が出来るようになるまでおおよそ一年かかりました。その間父さんは、仕事に復帰出来るように、職業センターに通っていました。中途障害者の父さんは、今までの生活も出来なくなったことへのとまどいから、声を荒げることもありました。その声を聞きたくない私は、ゲームに夢中になりました。父さんもすごく辛そうで、大変なことは分かっているのですが、それを支える母さんは疲れきっていました。私達兄弟は、それを目にするたびに、心が苦しくなりました。県や市の相談にも行ってみました。障害者本人の相談は出来るものの、父さんは自分のことを上手く説明できないので、結局何も解決出来ずに終わってしまいました。苛立つ父さんを見て、自分には何が出来るのか、悩みました。目に見えて良くなることがない父さんに、現実が嫌になって、私はゲームに逃げるようになりました。ゲームをしている時だけは、何もかも忘れられました。それでも毎日が過ぎていくので、このままではいけないと思いました。そこで、お昼の用意が出来ない父さんに代わり、私がカップラーメンを作って一緒に食べたり、対戦ゲームをして父さんがさみしい思いをしないように一緒に過ごしました。日によって体調や気分が悪くなる父さんとの会話は、とても難しいですが、毎日話しかけるようにしました。何が出来なくて、何が辛いのか、徐々に父さんの障害を理解出来るようになりました。少しずつ、日常生活を送れるようになってきました。私は、今の状況をあたり前だと感じるようになりました。ですが私は、今までとは違う父さんを、今でも受け入れられません。どうしても、昔と比べてしまいます。別人になってしまった父さんは、私の父さんではありません。私の父さんは三年前にいなくなったのだと思うことにしました。今の父さんを、一人の人としてつき合うことで、私は今を生きていこうと考えました。そうしなければ、私は乗り越えることが出来ないのです。これが正しい方法なのか、私にはわかりません。障害者と共に生きるのが、当たり前になった今助けてほしいと言えない時や、どうしたら良いかわからない時の逃げ場が私には必要です。家族だけでは支えきれない時もあると思います。どうしたら前向きになれるのか、正しい方法は何か、誰が知っているのでしょうか。私は父さんが死ぬまで、共に生きていきます。もう父さんに守ってもらうことはないけれど、それでも生きぬいていこうと思います。これから先、父さんのように障害をかかえながら生きていくには、どんな支援が必要なのか、もっと周りに伝えていけるようになりたいです。「助けてください。」と言えば、「何をすればいい?」と返ってくるような社会になれば、私のように悩む人が減るのだと思います。
 障害者と生きることが障害にならない時代が一日でも早く実現することを願います。

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